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我が家の四猫物語(10)

 我が家の四猫物語(10)


 OZ先生


 現在、我が家には保護猫ばかり四匹おります。一番の先住猫は当人のアーペッペン(雌、キジトラ)とYves(イヴ、雄、白猫)の二匹で、2014年の初秋頃(生後半年くらい)から一緒に暮らしています(両方とも保護猫で、同い年ですが兄弟というわけではありません)。アーペッペンもYvesも私になついたのですが、アーペッペンは私を独り占めにしたがり、Yvesもあまり近づかせないようになりました。Yvesがちょっと孤独な感じがして可哀想になりました。それでYvesの遊び相手にとも思って、一昨年の初夏に蕨(ワラビ、雄、サバトラ)が生後半年くらいでやってきました。(他に、忠信という推定十八才ともいわれた保護猫が昨年やって来ましたが、この猫は猫エイズのため、そして脚もちょっと不自由のため個室(妻の書斎)にいて、トイレも食事も全く別にしており、あまり接触はありません。)蕨は野良猫の集団の中に捨てられ、その集団の中で育ったらしく、人(猫)なつっこく、いつも他の猫と一緒にいようとします。肉体的な接触を求めてアーペッペンにもYvesにもタックルして遊ぼうとしていました。アーペッペンもYvesもそういうことが嫌いらしく、あまり相手にしてきませんでした。そのうち、蕨は歯が生えそろう時期になったらしく痒くなったのか、よく噛むようになり人間にも猫にも噛むようになりました(最近少しずつ収まってきましたけれど)。もちろん攻撃的に噛むのではなく、甘えて、ないしはお遊びで噛むのですが、アーペッペンもYvesも嫌がるようになりました。そのうちに、アーペッペンはフーッと怒り、そうすると蕨も止めます。Yvesは気が優しく、噛まれるとヒイと鳴いて逃げます。それでも必ずしも仲が悪いわけではなく、三匹ともすれ違うと鼻と鼻をくっつけあったりします。どうも見ていると蕨はアーペッペンがとても好きになり、アーペッペンのそばにばかりいるようになります。そのようにして二年近く問題もなく過ごしてきたのですが、蕨も大きくなり少しずつ力もついてきました。

 先月(今年2021年)、6月24日、突然、アーペッペンが血相を変えて(猫に血相というものがあるとして)トイレから飛び出て走ってきたことがありました。蕨が追いかけるようにして後ろを追っていました。どうも、蕨はアーペッペンが好き過ぎてトイレのそばまでやってきていたようです。Yvesにはしないようです。

 その翌日のことです、アーペッペンがトイレからまた飛び出してきて、すごい勢いで部屋から部屋へ走りながら排便したのです。それ以降、二日に一回くらいのペースでアーペッペンは家中を駆け回って排便するようになってしまいました。今まで七年間一度も粗相をしたことがなかったのですが。

 (忠信専用のトイレを除いて)それまで三匹の猫に対して二つのトイレを置いていました(廊下と台所の奥)。クレバーキャットという深いトイレです。この事件以来、なるべく邪魔されないようにと、システムトイレというのでしょうか、ドーム型の屋根のついた全体がおおわれたトイレを、アーペッペンが落ち着きそうな場所にさらに二つ増やして、現在は、三匹に対して四つのトイレを置いています。それでもオシッコはトイレでするのですが、排便は中でしなくなってしまいました。アーペッペンを落ち着かせるため、なるべくアーペッペンと蕨を引き離すようにしました。これまではアーペッペンは、蕨も、私の寝室で寝ることが多く、アーペッペンは私が眠るまで私と密着して寝ていたのですが、蕨がベッドに上がってそばに来ると嫌がって離れるようになっていたのです。それでももちろん喧嘩になるようなことはありませんでした。Yvesも昼間は私の寝室に来るのですが、夜は居間で一人で寝ています。私の寝室のドアは猫の出入り口が開けてあり、出入り自由だったのですが、現在はそこを簡易的に塞ぎ、私の寝室にもトイレを置いて、他の猫とは接触しないように、アーペッペンが安心できる空間、なるべく私とだけ寝室にいるようにして、かわいそうですが蕨やYvesは私の寝室には入れないようにしています。蕨は最初にのうちはドアの外で入れろ入れろという感じでわーわー鳴いていましたが、現在は諦めつつあって妻の寝室にいることが多くなりました。しかし、アーペッペンは癖がついてしまったのか、専用トイレがあるにもかかわらず(オシッコはトイレするのですが)、私の狭い寝室中を駆け回って排便しています。アーペッペンには叱らないようにして、やさしく言い聞かせてはいるのですが……。

 かかりつけのW動物病院で、OZ先生の「行動診療」のポスターを見たので、この件を相談しました。まずは肉体的な(病気的な)問題がないかチェックするということで、6月30日に検便、検尿をしてもらい、また今月7月16日でしたか、採血、直腸検査(触診)およびレントゲンも撮ってもらい、検便も特に問題なく、腸やお腹も(少し便秘気味ではあるものの)とくに悪いところはなさそうだということになっています。さらに、最初の診察の時にフェロモンの匂いで落ち着かせる商品も紹介してもらい、以来、私の部屋と居間の二箇所に設置しています。アーペッペンは一時はノイローゼっぽくなり、部屋の隅に閉じこもって出てこなかったのですが(排便の時だけ駆け回る)、最近は少し落ち着きを取り戻し、私のそばで寝るようになりました。しかし、排便の問題は直らず、ぜひ行動診療の診察をお願いいたしたくご連絡申し上げました。


 アーペッペン飼い主、朝吹亮二拝


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